特発性血小板減少性紫斑病(ITP)になってしまった息子ですが、発症時は2歳11ヶ月でそろそろ幼稚園に入園するという時期でした。
お友達と遊びたがり、知的好奇心も旺盛な息子に幼稚園へ登園する機会を奪うのも悲しいことです。
そこで、今回は特発性血小板減少性紫斑病になった小児は幼稚園に通えるのかどうか専門医に聞いてみました。
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特発性血小板減少性紫斑病の子供は幼稚園に行ける?
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)になってしまったときに頭をよぎったのが、息子は幼稚園に通えるようになるのかどうか?でした。
4月から入園を予定していた息子ですが、血液内科の専門医からは血小板が5000と少ない今は登園するのは控えた方が良いといわれました。
血小板の数値が1万以下であれば、日本のガイドラインによると入院治療ということなので、入院となれば幼稚園には通えません。
当時の息子は海外生活をしていたので国際ガイドラインに沿って治療しており、重篤な粘膜出血がない限りは無治療・自宅待機ということで対応していました。
小児ITPでは、10万/μℓ以下血小板数値があればITPとなるのですが、3万/μℓ以上あれば致命的な出血を避けられるということなので、幼稚園にも3万まで血小板の数値が上がるのを待った方が良いだろうという意見でした。子供の症状によって変わってくると思いますので、かかりつけの血液内科医と相談の上決定された方が良いかなと思います。
小児ITPの約8割以上は急性型で、6ヶ月から12ヶ月以内に自然治癒する場合が多いとの報告を受けているので、慢性型に移行するまで血小板の数値を見ながら幼稚園の登園を考えて行った方が良いのだと考えます。
子供は予測不可能な動きをしますし、もし、幼稚園や保育園に十分付き添ってみていただける体制があれば別ですが、周りのお友達と一緒に動いたり走ったり飛んだり跳ねたりとしたときに、血小板の数値が低いと粘膜出血する可能性もあります。
もし、年齢的にまだ小さいのであれば1年程度は自宅でゆっくり一緒にいたり、もし幼稚園の受け入れ態勢があるようであれば午前中だけなど相談しながら通わせていきたいなと考えています。
また、一緒に通われている他の園児のママさん達にも理解とご協力をいただく必要が出てくる可能性があります。
何気なくしている自分の子供の行動が、他の園児の命に関わる行為となってしまったら・・・と考えると、他のママさん達にも病気の状態を知っていただいておいた方が良い場合もありますね。
地域で子供を育てていく。。。そんな世の中になれば良いなぁと思います。
特発性血小板減少性紫斑病の子供の体力
特発性血小板減少性紫斑病にかかった子供は、疲労との関連があるというイギリスでの論文が発表され、疲れやすく体力が低下している状態にあります。
そのため、普段の子供と同じように扱わずに、いつもよりもかなり早めに、あまり疲れさせないように注意が必要です。
かといって、全く動かさないでいると体力がますます低下して、どんどん弱くなってしまいますので、そのバランスが大事だなと日々感じています。
息子の場合は、まだ血小板値が1万/μℓを少し超えたばかりですので、日本だと入院レベルの数値です。
ちょっとお買い物しただけで、疲れてしまうので運動や走らせるのはもう少し数値が上がってからかなぁ・・・と見ています。とはいっても、お姉ちゃんと家の中で走り回っているので、天気が良い日にお庭でちょっと遊ぶくらいで良いかなと考えています。
早く思いっきりお外でいつもみたいに遊ばせてあげたいなぁ・・・と切ないですね。
関連記事:特発性血小板減少性紫斑病(ITP)での生活上の注意と疲れやすい関係とは?
特発性血小板減少性紫斑病の子供と運動
小児ITPにかかった子供の運動ですが、やはり色々と制限が出るようです。
特発性血小板減少性紫斑病では、血小板の数値だけが大切ではなく、粘膜出血があるかどうかが重要な鍵となります。
例えば、息子のように1万以下でも粘膜出血がない場合と1万以上でも粘膜出血がある場合では治療方針も変わるということです。
しかしながら、1万以下であればちょっと物に当たっただけで、皮下出血をしてしまいますのでボール遊びや打撲するような運動は避けて欲しいと医師からも注意がありました。
打撲の可能性がある運動やスポーツ
・サッカー
・剣道
・柔道
・空手
・ラグビー
・テニス
自転車やスケートなども頭を打撲する可能性があるので、避けて欲しい遊びの一つだと言われました。
基本的に、痣ができるような運動や頭を打つ可能性のあることを避けるべき・・・という認識です。
ということは、水泳などは飛び込みをしない限りは、打撲の可能性が少ないので出来ますね。プールサイドで走って滑らないようにだけ注意してやれば、可能かなと新たな光を見出しました。
水泳は体力作りにも丁度良いし、少し暖かくなってから通う方向で考えていきたいと思います。
息子の保育園への通園許可が出ました!(2016年10月追記)
日本へ帰国し、いろいろと心配事はありましたが血小板数値が7万まで回復し、主治医から保育園へ通園許可が出たので午前中だけ通わせることにしました。
以前から相談していた保育園に連絡をすると、前例のない病気なので医師の診断書が欲しいとお願いされたので2000円かかりましたが、診断書を用意することに。
医師の診断書には、病気の正式名称と注意点が記載。「強い打撲や頭の打撲以外は特記なし。普通の子供と同じように扱ってあげてください。」とあり、なんだかホロリときました。うんていや鉄棒、滑り台など保育園にある高さのものは大丈夫だとのこと。
運動会の練習真っ盛りなので、お外でたくさん運動して毎日8時前にはぐったりです。体力がついていないのと、疲れやすいこともあって、2日に1回はお休み状態ですが、ズーーーーット行きたがっていた保育園に通わせてあげられることができて、本当に嬉しいです!
これから、少しずつ集団生活に慣れ体力をつけていって欲しいなと願います。
まとめ
小児ITPになり運動を制限され、やりたいことができないことは残念なことですが、他にもやりたいことや出来ることが沢山あります。
できないことばかりに目を向けて悲しむのではなく、何ができるのか?この時期に、折角だから伸ばしてやれることを増やしてあげたいですね。
病気に負けず、困難を逆に転機だと考え、息子の新たな特性を伸ばしてやりたいな!と母として感じています。
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